天下のお犬様と暮らす飼い主の1日

うちは二匹の犬を飼っている。私の朝一番の仕事は犬をなでなでして、犬の匂いを嗅いで顔をニヤニヤさせることから始まる。そして私が職場に行く時は玄関までついてきてお見送りをしてくれる。夏や冬は犬達が快適に過ごせるように室内環境を整えてから仕事に向かう。

私がいない間はきっとずっと寝てる。たまに郵便屋さんに尻尾を振ってみたり、予想外の音に驚いて吠えてみたり、きっと自由気ままに過ごして居るはず。そして私が帰ってくると、今世紀最大の再会をはたしのかというように喜ぶ。たまに尻尾がちぎれるんじゃないかと心配になる。そして夕飯の時間になると、目を輝かせて私を見つめ餌をねだる。その真っ直ぐな目が何よりも可愛い。嫌々ながらもおすわりとお手をしてくれる姿はたまらなく愛おしい。

たまにご飯が嬉しすぎて興奮しておすわりをしないこともあるが、それすらも可愛く見えてしまう。ご飯後はひとしきりおもちゃで遊ぶ。そして疲れるといつもの定位置のソファーのど真ん中を陣取る。餌ももらったし構ってもらったし満足そうにお腹を出してだらしなく無防備に寝て居る。こうなるとどんなに私が呼んでも起きやしない。私は犬達の眠りを妨げないようにソファの端っこに座る。自由気ままに生きる犬達の姿を見ると、私まで肩の荷が降りる。

本来人間だって、何かに縛られ、何かに耐え忍ばなくても楽しく生きているだけで良かったんじゃないかと思う。犬で始まり、犬で終わる私の毎日。癒しと愛おしさで溢れる毎日。これからもお犬様の好きなおもちゃや高級はおやつを与えられるように飼い主は一生懸命働いて一生懸命に愛情を注ごうと思う。